PERFORMANCE
WordPress表示速度改善の基本
計測スコアを上げること自体ではなく、訪問者が読み始め、操作できるまでの待ち時間を減らすための切り分け手順です。
表示速度の改善で最初に避けたいのは、原因を確認せず最適化プラグインを追加することです。設定の重複やキャッシュの競合が起きると、数値が不安定になり、表示崩れの原因も増えます。まず同じページを複数回測り、どの処理が待ち時間を作っているかを分けて考えます。
計測条件をそろえる
トップページだけでなく、画像が多い記事、長い記事、一覧、検索など代表的なページを選びます。ログイン中は管理バーやキャッシュ除外により条件が変わるため、ログアウト状態またはプライベートウィンドウでも確認します。
一回のスコアは通信状況やサーバー負荷で変動します。時間を変えて数回測定し、改善前後を同じ条件で比較します。実際の利用者データと検査時のシミュレーション値も意味が異なるため、混同しないようにします。
1. 画像の容量と表示サイズを合わせる
本文幅が800pxなのに4000pxの画像を配信すると、ブラウザ側で縮小しても転送量は減りません。表示に必要な大きさへリサイズし、写真はWebPやAVIF、透過が必要な画像は適切な形式を選びます。
- ファーストビューの主要画像は遅延読み込みにしすぎない
- 画面外の画像には遅延読み込みを使う
- widthとheight、またはアスペクト比を指定してレイアウト移動を減らす
- 同じ画像をサイズ違いで配信できるようにする
2. フォントを増やしすぎない
ウェブフォントは太さごとにファイルが増えます。実際に使う文字種とウェイトだけを読み込み、本文は端末標準フォントも選択肢にします。装飾のために複数のフォントサービスを併用すると、接続先と待ち時間が増えます。
3. JavaScriptの役割を確認する
スライダー、アニメーション、計測タグ、埋め込み、広告などはJavaScriptを使います。削除候補を探すときは、ファイル名だけで停止せず、その機能がどの画面で必要かを確認します。全ページで必要でない処理は、必要なページだけで読み込むと効果的です。
表示に不可欠な本文をJavaScriptだけで生成すると、実行完了まで内容が見えません。見出しや本文はHTMLとして返し、JavaScriptは操作や補助表現に限定すると、障害時にも内容が残ります。
4. プラグインを役割で棚卸しする
プラグイン数だけでは重さを判断できません。管理画面だけで動くものと、公開ページごとにCSS・JavaScript・データベース処理を追加するものでは影響が違います。似た役割のプラグインが複数ないか、停止しても不要なテーブルや設定が残っていないかを確認します。
5. キャッシュは層を把握して設定する
ブラウザ、CDN、サーバー、WordPressプラグインなど複数の場所にキャッシュが存在します。変更が反映されないときに全設定を変えるのではなく、どの層のキャッシュを削除したか記録します。ログイン、カート、個人別表示など、キャッシュしてはいけないページも除外します。
6. サーバー処理が遅い場合
HTMLの受信開始自体が遅い場合は、画像圧縮だけでは改善しません。PHPの対応バージョン、データベースクエリ、外部API待ち、バックアップやCronの実行時間、ホスティングの資源を確認します。WordPress公式の最適化ガイドでは、ホスティング、ソフトウェア、キャッシュ、コンテンツ配信などの観点が整理されています。
改善の優先順位
- 遅いページと条件を記録する
- 大きすぎる画像と不要な埋め込みを減らす
- 不要なフォント・JavaScript・プラグインを見直す
- キャッシュの範囲と除外ページを整理する
- サーバー応答やデータベース処理を調べる
- 変更ごとに表示と主要操作を確認する
まとめ
表示速度はテーマだけで決まらず、コンテンツ、プラグイン、外部サービス、ホスティングの組み合わせで変わります。最も容量が大きいもの、最も待ち時間が長いものから順に、一項目ずつ改善してください。テーマ選定段階の比較方法はテーマ選びの7項目で解説しています。